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今月のキーワード『ウーマンズ・ヘルスデザイン・プログラム 』

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今月のキーワードは、『ウーマンズ・ヘルスデザイン・プログラム』です。女性たちの社会参画はますます進行し、今後は社会的に重要な役割を担う女性が増えていくものと思われます。ただし年齢を重ねるにつれて様々な不調が生じていることも事実です。女性の健康をあらゆる観点からサポートするプログラムを今こそ充実させなくてはなりません。それが、日々の時間の中に自らの体をケアし、蓄積した疲労を取り除いて清々しい朝を迎えるための『ウーマンズ・ヘルスデザイン・プログラム』です。「健康であるためには」を漫然と考えるのではなく、毎日の生活が楽しみと共にあること、さらには、働くことが楽しみの中に組み込まれているポジティブなライフスタイルを認識させるための時と場を設定しましょう。私たちは健康であるために生き続けているのではありません。健康な心身を持ちながら、さらに価値のある時間を刻むことこそが人生の目的なのです。それを“生涯健康”と表現するとすれば、“生涯健康”のための多面的なプログラムが生活の様々なシーンに組み込まれているのが理想です。今回のリポートには「婦人科系の病気による経済的損失は6兆円!」という実にショッキングな数値も記されています。日々の小さな習慣の中でたった1つチェックを怠ったことが、取り返しのつかない損失を生んでしまうという事実を前に、日常で自らの体と心に意識を向け続けることが、いかに大切なことかを改めて痛感しました。女性が生涯を通して健康であり続け、真に社会で活躍できる社会を作っていくための、小さな一歩を踏み出しましょう。

世代により様々な不調を抱える働く女性

朝、目が覚めた瞬間に「あ~疲れが残ってるなあ」と感じる日はありませんか。いつもより早く寝ても疲れがすっきりと取れなかったり、昼間に何となくだるさを感じたり、働く女性の体は年齢を重ねるにつれ、様々な不調が症状となって表れてきます。「日経ウーマン」3月号では世代別に気になる体の不調を紹介していました。

【図表1】は世代別の気になる不調上位10位です。トップにあがるのは20代が「冷え」、30代が「肩のコリ」、40代と50代は「白髪」で、全年代に共通して高いのは「肩のコリ」です。50代は「目の疲れ」よりも「老眼」が気になる人が多く、「ほうれい線」や「顔のたるみ」など容姿の衰えを気にする人が増えてくるのが特徴です。

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「不調がある」と回答した割合は、20代が65.3%、30代が73.1%、40代が74.4%、50代が69.7%です。40代は仕事はもちろんのこと、子どもの教育問題や親の介護問題などもあり、最も疲れやすい年代なのかもしれません。また、40代以降は女性ホルモンの分泌量が減少し始めることも、様々な不調が生じる要因の1つでもあります。

女性が働くことが当たり前の時代が到来したといっても、家事、子育て、介護の多くは依然として女性が負担しているのが現実のようです。頑張り過ぎると、悲鳴をあげるのは体です。年齢を重ねるにつれて体が少しずつ変化していくことを受け入れ、疲れや不調をためこまないことをまずは心がけたいですね。

婦人科系の病気による経済的損失は6兆円!

日本の成長戦略のひとつに「女性の活躍推進」があげられおり、企業側も女性役員や管理職への登用に数値目標を設けるなど、働く女性の活躍を推進する機運が高まっています。ただし、女性が働き続けるためには健康であり続けることが何よりも重要であることから、日本医療政策機構は、女性の健康増進が社会にもたらす影響を社会経済的に検証しました。

「働く女性の健康増進調査」の結果のうち、最も注目すべき点は『婦人科系疾患を抱える働く女性の年間の医療費支出と生産性損失を合計金額は、少なくとも6.37兆円にのぼる』という点です。治療に要した医療費や病気による休業や仕事の効率低下による損失を推計したところ、医療費が1.42兆円、生産性損失が4.95兆円という結果になりました。

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経済的な損失を現在よりも抑えるためには、定期的に婦人科を受診したり、検診をきちんと受けることがまずは重要です。調査結果によると、定期的に婦人科を受診している人は20%に留まっており【図表2】、その理由に「健康なので行く必要はない」【図表4】と答えた人が半数以上にのぼります。

さらに婦人科検診に行ったことのない人は27%【図表4】で、定期的にチェックすることの重要性が十分に浸透していないこともうかがえます。女性が長く働き続けるためには、健康をきちんと維持できてこそです。企業も働く女性も、経済的損失の大きさを認識した上で、健康管理への意識改革を進めていくべき時なのではないでしょうか。

疲労回復促す「リカバリーウェア」に注目集まる

疲れを癒す効果のある「リカバリーウェア」に注目が集まっています。商品を開発したのは、アスリートの疲労回復を目的にウェアを展開しているベネクス(神奈川県・厚木市)です。企業理念に「世界のリカバリー市場を創造し、そこに関わるすべての人を元気にする」を掲げ、私たちの疲れに着目して様々な商品を開発しています。

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「休養」に着目して開発された「リカバリーウェア」には、独自に開発した繊維「PHT」が用いられています。「PHT」とは微弱な電磁波を発生するナノプラチナなどの数十種類の鉱物を組み合わせた独自開発の繊維で、着用すると副交感神経が優位な状態となり心身ともにリラックスして疲労回復につながるのだそうです。

ベネクスは、この春新たなに「Comfort」と「Sleep」の2シリーズの展開を開始。「PHTスーピマコットン」という新たな繊維を開発し、従来の商品よりもさらに柔らかな素材で団らん時に着用するロングパンツやシャツ、寝具系としてガウンやフード付きのウェアなどを企画しました。

これらは名古屋駅前の「イセタンハウス」に開業した「Recovery Lab Produced By VENEX」で先行発売し、秋頃からは全国の百貨店やベネクスのホームページで販売予定です。「休養」をテーマにした日本初のセレクトショップのオープンは、「リカバリーウェア」の認知をさらに高めていくものと期待されています。

投資の先は“キャリア”より“私生活の充実”

ケイコとマナブ総研グループは、働く女性の「2015年度人気おケイコランキング」を発表しました。トップにあがったのは「ヨガ・ピラティス」で、11年間に渡って1位だった「英語」が2位に後退した点に注目が集まりました【図表5】。「ヨガ・ピラティス」を習った人の割合は、前年の15.4%から5.4ポイントアップして20.8%。

「英語」は、前年より5.2ポイントダウンして18.3%でしたが、理由としては就職や転職などの準備として学ぶ人の減少があがっているそうです。ただ、今後やってみたい学び事・習い事では、依然として「英語」(45.6%)をあげる人が最も多く、「ヨガ・ピラティス」(26.6%)、「家庭料理」(24.7%)が続いています。

学び事・習い事をする目的は、「プライベートを充実させるため」がトップで、2位以下に「教養・知識を深めるため」「ストレス発散・気分転換のために」「仕事のため」が続いています。いずれも前年より数値がアップしていますが、中でも7位の「健康」は前年よりも大きくアップしており、「健康」維持への意識の高さが見てとれます。

一方、前年に比べてダウン気味なのは「将来に備えるため」「就職・転職のため」「特技を作るため」「ダイエットのため」「独立・企業のため」です。キャリア志向ともいえる項目が軒並みダウンし、現実の生活や仕事の中で自分の満足度を高めていく項目がアップしていることに、今を生きる働く女性たちの意識の変化が感じとれました。

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ウーマンズ・ヘルスデザイン・プログラム

仕事に子育てにと分単位でマネジメントしながら頑張り続けている女性の姿は、今や当たり前のものである。疲れや不調を抱えながらも毎日働く女性を対象に、オンオフの両面でサポートするプログラムを拡充。真に女性が活躍する社会の実現をはかる。

●衣食住のリカバリープログラム
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その日の不調はその日のうちに解消するためのプログラム。「リカバリーウェア」で穏やかな時間を過ごし、バランスのとれた食事を摂る。さらに、好みの香りや照明でリラックスできる空間に自室を演出。衣食住の各面から疲労や不調を解消できる環境を整備し、翌朝には快い気分で新しい一日をスタートするための循環をつくっていく。

●3ミニッツプログラム
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通勤途中や勤務中の「すきま時間」を利用したプログラム。小さなエクササイズを日常の中に埋め込みながら、体をメンテナンスする。息を詰めてパソコンに向き合ったあとは、ブレイク中に「深呼吸」をし、長時間のデスクワークが続く場合は「姿勢」の改善をする。小さな習慣を組み合わせ意識の中で自らの体をデザインしていく。

●ホリデープログラム
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女性が健康で長く働き続けるための休暇取得のプログラム。時間がなくて「健康診断に行けない」「不妊治療に行けない」という女性の声は多い。これらを先送りすることで大切なものを失うケースは少なくない。社会としての多大な損失を被ることになる。女性が正面切って休暇をとれる風土を醸成していくことが企業や社会の役割でもある。

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