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プラチナ社会への挑戦 小宮山宏

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 長く続いた食べるために労働する以外生きるすべのなかった時代を克服し、豊かな社会を実現した人類は今、「自由であるからこそ叶えられる心も豊かな暮らし」を希求することができるようになりました。心もモノも豊かな暮らしの具体的な姿を見出すことが、先進国の目標なのではないかと考えています。
 私は人が心の豊かさを感じ取る基盤は、社会の絆にあると信じています。絆のある社会に生活し育まれ豊かさを実感する、そんな社会を私は「プラチナ社会」と名づけ、プラチナ構想ネットワークを立ち上げ、6年目を迎えました。
 世界的には「絆」が強いと言われている日本の社会ですが、昨今、それが失われつつあります。古代から続く稲作を基盤とした地域社会や、工業化を担い終身雇用に支えられた企業社会の復活に「絆」の再生を求めることは困難でしょう。「絆」を生み出すための参加型社会を新たに構築していかねばなりません。参加型社会の目標として、私はプラチナ社会を提案しています。その主役を担うのは、他の誰でもない私たち自身ですから、歩みを止めることなく進み続けていければと考えています。
[2016年4月1日発行『構想の庭』第2号 再録]

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小宮山宏(こみやまひろし)
1944年栃木県生まれ。東京大学工学部卒。東京大学総長退任後、2009年4月から三菱総合研究所理事長、東京大学総長顧問に就任。プラチナ構想ネットワーク会長を務める。専門は化学システム工学、地球環境工学、知識の構造化。著書に『低炭素社会』(幻冬舎)、『「課題先進国」日本』(中央公論新社)など多数。

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定価:1,000円+税
判型:新書判 並製本  総頁数:304頁
発行:LIFE DESIGN BOOKS

情報社会から「情緒社会」への転換 /月尾嘉男
気持ちを突き動かす「ファッション化」の未来 /浜野安宏
ノックしないドアは開かない /水野誠一
日本の滅び方 /上野千鶴子
「社会構想」というアポリアを抱きながら /望月照彦
プラチナ社会への挑戦 /小宮山宏
「おもろいこと」が世界を変える /山極壽一
微力だけど、無力じゃない。/田中康夫
水の国を考える /嘉田由紀子
「移動と交流」が開く新時代 /寺島実郎
「多様性」の再検討と社会的イノベーション /井関利明
ファインダー越しに見える「美」のエネルギー /遠藤湖舟

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