文経リポート12B

文化経済2017.12月 講演レポート②/森川亮氏

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12月7日に行われた第92回文化経済研究会、第2部はC Channel株式会社代表取締役の森川亮氏にご登壇頂きました。

日本テレビからソニー、そしてLINEへと、環境を変えながら果敢に挑戦を続けてきた森川氏。LINEの立ち上げを主導し大きな成功を収めながら、2015年に同社代表取締役社長を退任。退任後わずか3カ月でC Channelを創業し、現在急成長中の動画プラットフォーム『C CHANNEL』を世に送り出すなど、決して成功に安住することのない氏のヴィジョンから学びました。

未来をもう一度ブランディングする

LINEから離れ、2015年の春に『C CHANNEL』を立ち上げた森川氏。その原動力は、LINEの事業を行なっていた頃に感じた、ある思いでした。

「様々な(日本の)学校に講演に行き、子ども達がどうしても将来に夢を持てないという状況を目の当たりにしました。メディアでは悪い大人ばかりが報道されています。子ども達からすると、日本の大人は悪い人ばかり、日本の未来は暗いと、ブランディングされてしまっているんですね」

「恐らく、これだけ進んだ社会のメディアで、頑張っている人をここまで悪く言う国もないんじゃないかなというくらい、悪い情報ばかりが朝から晩まで流れています。このような環境で育った子どもが自信や夢を持てるかというと、持てないのではないかと。夢がない国に成長はないですし、滅びてしまいます。どうにかしてメディア産業を変えたい、そう思いました」

メディアのあり方を変えることで、日本の若者が未来に対して抱くイメージを、明るいものへとブランディングし直したい。そして、日本をもう一度元気にしたい。C CHANNELの立ち上げの背景には、こうした思いがありました。

映像にファストファッション的概念を

これまで、一つの映像に対して、多くの人手が掛かっていた映像業界。製作開始から完成までスピード感に欠け、人手が掛かる分、コストも大きくなるという点が大きなネックでした。森川氏はまず、既存の方法論を大幅に見直し、良いコンテンツをスピーディに、そして大量に生み出すための構造改革に着手しました。

C CHANNELで配信される動画は、スマートフォンに合わせ「タテ長」が特徴。クリッパーと呼ばれるインフルエンサー(主にタレントや読者モデル)が出演し、衣料品やコスメなどを紹介することで、製品のプロモーションを担うプラットフォームです。戦略として「自社スタジオ」「SPAモデル(出演者、プロデューサーと営業、動画エンジニア全員が、社員として同じ場所で働いている状態)」「1分動画」という3本の柱を立てることによって、前述の映像業界のウィークポイントを解消。結果として、高品質の短い動画を大量に配信出来るシステムが構築されました。

ユーザーの側としても、短い動画は気軽に視聴することが出来る上、文字や静止画像だけのメディアに比べ、「動作が理解しやすい」という恩恵があります。その影響もあり、C CHANNELでは「ヘアアレンジ」「料理」「DIY」など、How To要素を持った動画が人気とのこと。これは動画メディアならではの特徴と言えるでしょう。

日本発、グローバルなメディアブランドへ

現在、C CHANNELの国内外ユーザー数は2100万人、月刊最大再生数は6億6000万回を突破するなど、開設からおよそ2年半経った今も飛躍的な成長を続けています。中国、台湾、タイ、韓国、インドネシアなど、アジアを中心にグローバル展開を進め、現地オリジナルコンテンツの配信も盛んです。

今後は、さらに広い地域での展開を視野に入れながら、「日本の文化を世界に広げ、世界の文化を日本に持ってくる」メディアにしていくと森川氏。

「ESPN、MTV、CNNなどに代表されるグローバルなメディアブランドを目指し、C CHANNELを成長させる」

日本を元気にするという思いから始まった森川氏の挑戦は、今、確実にその道を辿ろうとしています。

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